スクラブの色選びを徹底解説!スクラブの色がもたらす印象と効果とは

近年、医療現場やクリニックなどのユニフォームとして幅広く利用されるようになったスクラブ。色のバリエーションが豊富に揃う一方で、色選びに迷うというお声もよく耳にします。

業務用制服を販売しているユニフォームネクスト株式会社が運営する、こちらの記事では、スクラブの色ごとの特長や職場環境に合わせたおすすめの色、それぞれの色によるメリット・デメリットを詳しく解説していきます。スクラブの色選びを迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

スクラブの色がもたらす印象やメリット・デメリット

スクラブの色によって、患者や顧客に与える安心感や信頼感、親しみやすさなどが大きく変わるため、職場の雰囲気や状況に合わせた、色選びが重要です。
はじめに、各色のスクラブが持つ特長や色の効果について解説していきます。

青色のスクラブの特徴・効果

青色のスクラブ
スクラブ(7000SC)

青色のスクラブは、冷静さや集中力、信頼感をイメージする色として、病院や診療所などの医療現場でよく見られます。
薄い青色は、さわやか、フレッシュ、活発といった印象を与え、濃い色になると、誠実で知的な印象を与えます。
青は集中力を高める効果もあり、冷静かつ迅速な判断が求められる救急医療現場で採用されることも多い色です。

青色のスクラブのメリット・デメリット

青色は、落ち着きや信頼感、集中力をもたらす色です。
着用者の集中力を高め、患者には安心感や信頼感を与えるというメリットがあります。
一方、青色には、悲しみや孤独のイメージもありますので、環境によっては冷たい印象を与えることがあります。

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ネイビーのスクラブの特徴・効果

ネイビーのスクラブ
スクラブ(MZ0500

ネイビーは、落ち着いた印象を与える色です。汚れが目立ちにくく、清潔感を保ちやすいため、手術室や救急外来など、厳しい環境でも重宝されます。
また、ネイビーは高級感も兼ね備えており、信頼感を得る効果も期待できます。
不安な気持ちを抱えている患者やその家族にとっては、安心感を抱く色でもあるでしょう。

ネイビーのスクラブのメリット・デメリット

ネイビーは青色同様に、安心感や集中力、冷静さを与える色で、スクラブの中でも人気色です。
暗めな色ですので、汚れが目立ちにくいのもメリットです。
ただし、ネイビーには、保守的なイメージもありますので、明るい印象は与えにくく、場合によっては威圧感を与えることもある色でもあります。

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緑色のスクラブの特徴・効果

緑色のスクラブ
スクラブ(MZ0300

自然の木々や草花をイメージさせる緑色は、やすらぎや平和の意味を持っています。緑色のスクラブには、患者の不安を和らげ、リラックスさせる効果が期待できます。

また、緑色のスクラブは、特に外科手術の際に使用されることが多く、手術着としても一般的です。
それは、補色残像対策にもなるからです。
私たちの目には、ある同じ色をずっと見ていると、別のところに視界を映してもその色が見える現象が起こります。
これを「色残像」といいますが、手術中は赤い血を目にする機会が多くなり、赤の補色である青緑色の色残像が起こりやすくなります。
その色残像を軽減するために、緑色の手術着が採用されているのです。

緑色スクラブのメリット・デメリット

緑色にはリラックス効果があり、暖色と寒色の中間色として、視覚的に疲れにくい色だといわれています。前述の通り、手術中の色残像を軽減する効果もあるため、スクラブとして用途の広い色でもあります。
あまりデメリットはない色ですが、手術室のイメージが強いので、場所によっては適さないシーンがあるかもしれません。

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白色のスクラブの特徴・効果

白のスクラブ
スクラブ(1016EW

医療現場は、白を基調とした内装や白衣などからも白のイメージが強い場所です。
ユニフォームとしても、白色のスクラブは定番色でもあり、医師や看護師などの職業の方によく使用されています。
白は清潔や純粋を象徴する色であり、すっきりとした装いに仕上げてくれる点も重宝される理由のひとつです。

白色のスクラブのメリット・デメリット

白色には清潔感があり、どの職場でも使いやすいうえに、医療現場のイメージが強い色であるため、プロフェッショナルな印象を与えるというメリットがあります。
しかし、病院のイメージが強いがゆえに、病院が苦手な方には威圧感や緊張感を与える色ともいえます。
加えて、汚れが目立ちやすく、頻繁な洗濯が必要なところもデメリットといえるでしょう。


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ピンク色のスクラブの特徴・効果

ピンク色のスクラブ
ディッキーズスクラブ(7071SC

ピンク色は、優しさや温かさ、母性を感じさせる色です。
ピンクのスクラブは、特に、小児科や産婦人科、レディースクリニックなど、小さな子どもや赤ちゃんがいる女性が多い現場で利用されるケースが多いようです。

ピンクは、患者に安心感を与えるだけでなく、フレンドリーで親しみやすい印象につながるため、患者との距離感を縮めるのにも役立ちます。

ピンク色のスクラブのメリット・デメリット

ピンク色は、穏やかで優しいイメージを与える色です。患者の緊張をやわらげ、親しみやすさを感じさせるため、特に、小児科や産婦人科で効果的な色といえるでしょう。
デメリットとしては、薄いピンク色の場合、汚れが目立ちやすいことと、女性的なイメージが強いため、男性スタッフが着用しにくい場合があることです。

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赤系(バーガンディ・ワインレッド)のスクラブの特徴・効果

赤系のスクラブ
スクラブ(MZ0021

赤系のスクラブは、活力や温かみがある印象を与えます。
特にバーガンディやワインレッドなどの深い赤は、落ち着きと高級感を兼ね備えた色として、近年、人気が高まっている色です。美容クリニックやエステなどで、エレガントな雰囲気を演出する効果もあります。
バーガンディやワインレッドは、女性に限らず、男性も着用しやすい色です。

赤系(バーガンディ・ワインレッド)のスクラブのメリット・デメリット

赤は、活力や力強さ、自信を表現できる色です。
加えて、高級感やエレガントな雰囲気の演出ができるため、美容クリニックやエステなどの施設に適しています。
一方、派手な印象を与えることがあり、控えめな環境には不向きな色ともいえるでしょう。

▶赤系(バーガンディ・ワインレッド)のスクラブ特集はこちら

黒色のスクラブの特徴・効果

黒のスクラブ
スクラブ(MZ0231

黒色は、シックな印象や高級感を与えます。黒色のスクラブは、汚れが目立ちにくく、スタイリッシュで洗練された印象を持たれるため、美容クリニックなど高級感を求める施設でよく利用されます。
加えて、黒はフォーマルや威厳を象徴する色でもあり、プロフェッショナルな印象を与える効果も期待できます。

黒色のスクラブのメリット・デメリット

黒色はシックでモダンな印象を与えるほか、プロフェッショナルとしてのイメージを強調することができる色です。
他の色とも合わせやすく、汚れが目立たないこともメリットです。
きちんとした印象がある反面、近寄りがたい印象を与えやすく、親しみやすさが重要視される環境では不向きかもしれません。

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職場環境に適したスクラブの色選び

スクラブの色選びは、職場の環境や雰囲気に合わせることが重要です。
ここからは、それぞれの職場で求められるイメージに合ったスクラブの色選びについて解説していきます。

病院に適したスクラブの色

病院に適したスクラブ
ディッキーズスクラブ(7033SC

病院では、信頼感、誠実さ、清潔感が求められますので、青やネイビー、緑のスクラブが人気です。
これらの色には、清潔感と信頼感があるほか、患者の安心感を高める効果があります。
そして先述した通り、緑色のスクラブには、赤の色残像を軽減する効果がありますので、手術着としてよく用いられています。さらに、比較的、汚れが目立ちにくいという利点もあります。

クリニックに適したスクラブの色

クリニックでは、清潔感や信頼感、安心感が重視されます。
清潔感を象徴する白をはじめ、青やネイビー、緑など定番色が人気です。
小児科や産婦人科などでは、優しく親しみやすい印象を持たれるピンクのスクラブが人気です。

高齢者施設に適したスクラブの色

高齢者施設では、高齢者の不安を軽減し、安心感を与える色が求められます。ネイビーや緑色など落ち着いた色のスクラブのほか、優しく温かみのある印象を与えるピンクが利用されます。
また、介護の現場では食事や排泄の介助を伴うため、ユニフォームが汚れる機会も多いものです。
汚れが目立たないことを重視して、黒色を採用するケースもあります。

美容系クリニックに適したスクラブの色

美容系クリニックのスクラブ
スクラブ(7099SC

美容クリニックやエステなどでは、高級感やスタイリッシュな印象が求められます。
そのため、黒や、バーガンディ・ワインレッドといった深いレッド系のカラーのスクラブが人気です。
顧客に高級感やエレガントな印象を与えるだけでなく、スタイリッシュなユニフォームは従業員のモチベーションにもつながります。

動物病院に適したスクラブの色

動物病院では、治療中に動物が動いてひっかいたり、排泄物や毛がくっつく可能性もありますので、汚れが目立ちにくいネイビーや緑のスクラブが好まれます。
獣医は濃い色のスクラブで、受付スタッフは明るい色のスクラブにするなど、職種で色分けをするケースもあるようです。

着用シーン別スクラブのおすすめ色

スクラブの色は、職場の役割や着用するシチュエーションによって最適なものが異なります。
ここからは、特定のシーンに応じたおすすめのスクラブの色をご紹介します。

外来業務向けのスクラブの色

外来向けスクラブ
スクラブ(70042SC)

外来業務では、患者と頻繁に接するため、清潔感と信頼感を重視した色選びが重要です。青や白のスクラブは、清潔で落ち着いた印象を与えるため、外来業務に適しています。
そのほかにも、ピンクのスクラブは患者に親しみやすさと安心感を与えるため、小児科や産婦人科の外来で特に効果的です。

手術室向けのスクラブの色

手術室では、高い集中力を維持し、且つ、効率的で正確な作業が求められます。
手術中は、赤い血を見続けることによって、補色である青緑色に色残像が起こりやすくなり、手術中に手元が見づらい事態になれば思わぬミスにもつながります。
その対策として、手術着には青や緑色のスクラブが採用されるケースが多くなりました。

リハビリ施設向けのスクラブの色

リハビリ施設では、患者をサポートする機会が多いため、リラックス効果のある色が適しています。緑色のスクラブは、落ち着きと安心感を与え、患者のリハビリテーションのモチベーションをサポートします。
そのほか、安らぎと癒しをもたらすピンク色のスクラブも、リハビリに適しているといえます。

地域包括ケア向けのスクラブの色

地域包括ケアでは、住民との交流が重要なため、親しみやすく安心感を与える色が適しています。
ピンクやライトブルーのスクラブは、親しみやすさを与え、住民との良好な関係を築くのに役立ちます。
さらにこれらの色はリラックス効果もあり、長時間の業務にも適しています。

小児科向けのスクラブの色

アンパンマンスクラブ
スクラブ(ANP132

小児科では、子供たちに安心感と親しみを与えることが重要です。ピンクやライトグリーン、ライトブルーなどの明るく柔らかい色のスクラブは、子どもたちに親しみやすさを感じさせ、不安を軽減する効果が期待できます。
また、キャラクター柄やパステルカラーも子どもたちに人気で、診察をリラックスした雰囲気で進めることができるでしょう。

スクラブの色選びのポイント

スクラブ
スクラブ(MZ0018

スクラブの色を選ぶ際には、以下のポイントにも考慮することが重要です。

  • 色の心理効果
  • 肌色との相性
  • 清潔感
  • 耐久性と色落ち
  • チーム内の統一感

順に詳しく解説していきます。

色の心理効果を活用する

色には心理的な効果があることが、科学的にも明らかにされ、交通安全対策や飲食店のブランディング等にも活用されています。
たとえば、青は冷静さと信頼感を、緑はリラックス感を与えるなどの効果があります。
職場の雰囲気や業務内容に応じて、適切な色を選ぶことで、スタッフや患者の心理的な状態をサポートできます。

肌色との相性を考える

スクラブの色を選ぶ際は、着用者の肌色との相性も重要です。肌のトーンに合った色を選ぶことで、顔色が明るく見え、好印象を与えることができます。
ご自身の肌に合った色を知るには、肌や瞳、髪の毛から診断するパーソナルカラー診断を受けてみるのもよいでしょう。簡易的な診断であれば、ネットで手軽にできるものもあります。

清潔感を重視した選び方

スクラブは頻繁に洗濯されるため、耐久性と色落ちに注意が必要です。
もともと、スクラブは「scrub」を語源とし、ごしごし洗っても傷みにくいのが特徴ですが、濃い色のスクラブは色落ちしやすい傾向があります。耐久性のある素材を選ぶことが重要です。
他には、紫外線による染料の化学変化や、高温水洗濯も色落ちの原因になりますので注意しましょう。

チーム内の統一感を持たせる

チームで働く場合、スクラブの色を統一することで、統一感とチームワークを強調することができます。
診療科別にスクラブを色分けするなどすれば、チームの一体感を高める効果が期待できるでしょう。
患者や顧客にとっても、自分が受診する科のスタッフを識別しやすいというメリットがあります。



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まとめ

今回は、スクラブの色選びについて解説しました。
スクラブの色選びは、見た目などファッション的要素だけではなく、職場の雰囲気や業務内容に影響を与える重要な要素です。各色の特長や効果を理解し、職場の環境や自身の業務に最適な色を選びましょう。

また、スクラブの色選びは、チームの統一感や職場の文化づくりにも影響します。
これらのポイントを押さえて、スクラブの色を選ぶとよいでしょう。

クリニックユニフォームでは、様々な色のスクラブを扱っています。
この記事を参考に、職種や職場環境に合った色のスクラブを探してみてください。


この記事を監修してくれたユニフォーム博士

岩田百志岩田 百志(いわた もとし)
ユニフォームを販売して20年。
豊富な商品知識から、商品の特徴(素材・デザイン・機能面)を瞬時に判断し、お客様に最適なユニフォームを提供するユニフォームコンシェルジュ。

現在では、後身の指導にアドバイザリーとしても尽力。
経験から得たユニフォームの基礎知識や販売のノウハウに至るまで、ユニフォームの魅力を日々伝えている。

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