
夏場の暑さ対策として注目を集めている「空調服」。
空調服はファンで外気を取り込み、服の中に風を巡らせることで体温の上昇を抑え、快適さの向上や熱中症対策に効果を発揮するウェアです。
一方、コスト面や機能性を考えて、「本当に効果があるの?」「コスパは良いの?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
そこで本記事では、空調服の仕組みや種類、メリット・デメリットを徹底解説し、後悔しない選び方までわかりやすく紹介します。
なお、「空調服」は株式会社空調服の登録商標です。
本記事では、広く一般的に認知されている呼び名として「空調服」という言葉を使用しています。
空調服の仕組みと特徴

空調服は主に、服の両側に取り付けられたファンと、それを駆動するバッテリー、そして風を通すための通気構造で構成されています。
ファンが外気を取り込み、衣服内全体に風を巡らせて汗を蒸発させることで、体表温度を下げて快適に保ちます。
また、遮熱加工が施されたモデルもあり、外気温の影響を軽減する効果が期待できます。
さらに、空調服はエアコンに比べて電力消費が少なく、個人単位での冷却が可能であるため地球環境に優しい選択肢としても注目されています。
特に、工場や建設現場など、空間全体を冷やすのが難しい環境では、空調服を活用することで省エネかつ効果的に暑さをしのげます。
空調服の仕組みを解説している関連記事はこちら
空調服のメリット5選
空調服には、単なる涼しさにとどまらず、健康維持や作業効率向上、コスト面などさまざまなメリットがあります
ここからは、空調服のメリットを5つ紹介するので、ぜひ導入を検討する際の参考にしてみてください。
効果的な暑さ対策

空調服はファンの風によって汗を素早く蒸発させることで、体の熱を効率よく放出します。
これにより、暑い季節の作業でも涼しさを感じやすくなり、体力の消耗を抑えることができます。
高温多湿の環境では、通常の作業着と比べて体感温度が大幅に下がるため、長時間の作業でも快適さを保つことが可能です。
体が涼しさを感じる仕組み・気化熱に関する記事はこちら
作業効率や集中力の向上
高温下では集中力が低下しやすく、作業ミスや事故のリスクが高まります。
空調服を着用することで体温が一定に保たれ、集中力の維持がしやすくなり、結果として作業効率が上がります。
建設現場や倉庫内作業など、長時間にわたって集中力を求められる環境では、安全性の向上に繋がるでしょう。
熱中症リスクの軽減
夏場に体温が上がりすぎると、熱中症のリスクが高まります。
空調服は体内にこもる熱を排出しやすくすることで、熱中症の予防につながります。
また、過剰な発汗を抑えることで脱水症状も防げるため、健康的な作業環境を保てます。
屋外での作業やエアコンが使えない現場では、空調服が熱中症対策として欠かせない存在です。
空調服を導入したお客様の事例はこちら
経済性の高さ
空調服の消費電力は非常に低く、長時間使用しても電気代の負担が少ない点も魅力です。
空調服のバッテリーをフル充電するための電気代はモデルによって異なりますが、電気代単価を27円/kWhとして計算した場合、約1~2円程度です。
フル充電すれば、風量を調整すれば5~8時間は稼働できるため、1日当たり1円程度の電気代で済むでしょう。
一方、一般的な家庭用エアコンでも1日当たりの電気代は100~200円になります。
このことから、両者を比較すると空調服の方が圧倒的に安価ということがわかります。
ただし、室内作業でエアコンを稼働させずに作業するのは難しいので、エアコンの設定温度を高めにして、空調服と併用すると効率的です。
多様なデザインと機能
さまざまな作業着メーカーから発売されている空調服には、多彩なデザインが揃っています。
シンプルで企業ユニフォームに適したものから、アクセントカラーが際立つ個性的でかっこいいデザインまで、用途や好みに合わせて選べるのが魅力です。
さらに、遮熱やUVカット機能を備えたモデルや、フルハーネス対応のタイプなど、作業現場の環境に合わせた機能も充実しています。
そのため、実際の使用状況に最適な一着を見つけやすいのが特徴です。
多様なデザインを集めたおすすめ空調服に関する記事はこちら
空調服のデメリット
空調服はメリットの豊富なアイテムですが、デメリットもあります。
以下では、空調服のデメリットについて解説するので、使用前に把握してトラブルを回避しましょう。
初期コストが高い
空調服は、ファン・バッテリー・専用ウェアといった複数のパーツで構成されており、通常の作業着と比較して価格が高めです。
ファンやバッテリーを合わせて揃えると2万円以上になることもめずらしくありません。
そのため、人数が多い職場では初期投資額が大きくなり、導入を躊躇するかもしれません。
ただし、長期的には電気代の節約や作業効率の向上によって費用を回収できる可能性もあるため、費用対効果を見極めることが重要です。
ファン・バッテリーの重さがある
空調服は快適さを得られる一方で、ファンやバッテリーが付いているため、通常の作業服より重く感じたり、動きにくさを感じることがあります。
特に長時間の着用で疲労が増す場合もあります。
作動音が気になる
屋外では気にならなくても、静かな作業現場やオフィスではファンの作動音が気になる可能性があります。
そのため、作業環境を見極めて適切に使用することが重要です。
タイプ別空調服の特徴
空調服は袖の長さによって使い勝手が異なります。
ここでは、長袖・半袖・ベストタイプの特徴を比較し、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
それぞれの特徴を抑えて、最適なタイプのものを選択しましょう。
長袖空調服のメリット・デメリット

メリット | ・全面の肌を保護 ・日焼けや擦り傷防止に有効 ・長袖が義務付けられている現場でも使える |
デメリット | ・袖があることで暑さを感じる ・袖口から出る風が作業に影響する ・洗濯後に袖部分が乾くまでに時間がかかる |
長袖タイプは腕全体を保護できるため、紫外線や現場作業で受ける擦り傷などから肌を守れる点が大きなメリットです。
作業現場によっては長袖の作業着を義務付けている場所もあるので、そういったシーンでは長袖の空調服が選ばれています。
一方で、袖があることでの暑さや、袖口から空気が漏れることで、手元の作業に支障をきたしてしまうといった声も聞きます。
また、洗濯後に袖部分の乾燥に少し時間がかかるため、手入れがやや面倒と感じる人もいます。
半袖空調服のメリット・デメリット

メリット | ・半袖で涼しい ・脇から袖に抜ける風が涼しい ・動きやすくてファッション性も◎ |
デメリット | ・日焼けのリスクがある ・袖に絞りがないため風が袖から抜けて循環しにくい |
半袖タイプは、風が直接腕にも当たりやすく、涼しさを体感しやすいタイプです。
脇から袖に抜ける風が涼しくて動きやすく、スタイリッシュなデザインも増えており、ファッション性を重視する人にもおすすめです。
ただし、腕が露出するため日焼けしやすいため、インナーやアームカバーなどと合わせるのがおすすめです。
長袖やベストタイプと違い、袖に絞りがないため風が抜けすぎてしまうというデメリットもあります。
ベストタイプ空調服のメリット・デメリット

メリット | ・最も軽量で風通し抜群 ・カジュアルなデザインも多く着用しやすい |
デメリット | ・腕部分は露出するため日焼け対策が必要 ・露出した部分のインナーだけ日焼けすることも |
近年注目されているのが、ベストタイプの空調服です。
腕の可動域が広く動きやすいため、建設現場や倉庫内作業など、ハードな現場に最適です。
軽量で扱いやすく、アウトドアなど作業現場以外でも使いやすいカジュアルなデザインも多くあります。
しかし、腕が露出するため日焼け対策が必須のため、用途に応じてインナーを調整する必要があります。
半袖ポロシャツなどのユニフォームをインナーとして着用する場合、露出しているポロシャツの袖部分のみが日焼けしてしまうということもあるようです。
タイプ別おすすめ空調服3選
空調服にはさまざまなメーカーのものがあるため、どれを選べば良いのかわからない人もいるでしょう。
そこで、ここでは長袖、半袖、ベストといった代表的なタイプごとに、おすすめのものを紹介します。
ぜひ自分にぴったりの空調服を見つけるための参考にしてください。
バートル AC1191 エアークラフトフーディジャケット[男女兼用](03-AC1191)
](https://www.uniformnext.com/upload/fileupload/orange/work/item/03-ac1191_1.jpg)
▼おすすめポイント
- -8℃の遮熱効果とUVカットを実現
- フルハーネス対応のファン付き作業服
- 首元メッシュに保冷剤を入れればさらに快適に
- ヘルメットに対応した大型フード
- ユニセックス対応シルエット
- 男女兼用、Sサイズから3XLサイズまで対応
この空調服を購入したお客様の声
評価:★★★★★ 2024/07/17 島の左官屋さん
ワークユニフォーム商品ページより
フードのおかげで首筋、顔周りに風が行き届き最高です。
評価:★★★★★ 2023/08/18 フィールドエンジニアさん
フード脱着式なので現場に応じて活用出来ます。
あと、手首周りがガサついてもう少し手首に応じた太さ調整出来れば良かったです。
▶バートル AC1191 エアークラフトフーディジャケット[男女兼用](03-AC1191)をもっと詳しく見る
空調服®サイドファン制電半袖ブルゾン[男女兼用](02-XE98027)
](https://www.uniformnext.com/upload/fileupload/orange/work/item/02-xe98027_1.jpg)
▼おすすめポイント
- 再生PET素材を使用した環境に優しい空調服
- 動きやすいストレッチ素材
- JIS規格(T8118)対応の帯電防止空調服®
(※作業服への適合のため、ファン+バッテリー付きでは適合いたしませんのでご注意ください) - 座った際に邪魔になりにくいサイドファン
- 調整ヒモで涼しさアップ
- 男女兼用、SSサイズから5Lサイズまで対応
この空調服を購入したお客様の声
評価:★★★★☆ 2024/05/12 さとさん
ワークユニフォーム商品ページより
デザインも色も同業者に好評でした。
着心地も良いです。
ファンの位置が横なのは
・もちろん車運転時には干渉せず快適です。
・腰道具装着時は後ろファンよりこちらの方が邪魔に感じました。
ベルトを締める時になんか邪魔な〜みたいな!
後ろファンに慣れているだけかもですが。
ドライバーさん兼作業者向けかな。
腰道具が車運転より優先順位の方は要検討だと、
もっと上部にファンが装着できる物も登場しそうだし。
あくまでも個人的感想なので参考まで。
評価:★★★★☆ 2023/08/22 魔人さん
普段から現場では空調服を来ていました!
先日7月の暑い中にゴルフに誘われて食事を終えて午後のティグランド立つと、一瞬クラッと目まいを覚えました!
その時これからはゴルフにも空調服だなと思い購入、それから夏のゴルフにも空調服を着用してプレーしています!
音も慣れれば気になりませんし、快適にプレーしています、スコアは変わりませんが!
▶空調服®サイドファン制電半袖ブルゾン[男女兼用](02-XE98027)をもっと詳しく見る
Z-DRAGON空調服®ベスト(01-74070)

▼おすすめポイント
- Z-DRAGONのリーズナブルな空調服ベスト
- スポーティーなデザインが魅力
- 膨らみを抑えたスッキリシルエット
- 首元の調節ヒモで空気の抜けを調節
- 保冷剤用メッシュポケットでさらに涼しく
- 男女兼用、SSサイズから5Lサイズまで対応
この空調服を購入したお客様の声
評価:★★★★★ 2024/08/19 匿名希望さん
ワークユニフォーム商品ページより
とても使いやすくて
重宝してます
評価:★★★★★ 2023/08/14 やましたまゆさん
首もとから 風が抜け 汗も抑えられて
割と 快適に働けました
購入して良かったです
評価:★★★★★ 2023/05/08 匿名希望さん
夏場倉庫作業の貸出用に購入しました。
LLサイズでも肩やウエスト部分に良い感じにゴムが入っているので、
LLサイズ男性からMサイズ女性まで、空気が漏れずに首後から抜けます。
貸出サービスがあって、本当に助かります!
▶Z-DRAGON空調服®ベスト(01-74070)をもっと詳しく見る
まとめ
空調服は、暑さ対策として非常に有効なアイテムであり、熱中症予防や作業効率の向上が見込めます。
一方で、コストやデザイン面でのデメリットもあるため、自分の使い方に合ったタイプを選ぶことが重要です。
本記事を参考に最適な空調服を見つけ、暑い季節を快適に乗り越えましょう。
この記事を監修してくれたユニフォーム博士
![]() | 岩田 百志(いわた もとし) ユニフォームを販売して20年。 豊富な商品知識から、商品の特徴(素材・デザイン・機能面)を瞬時に判断し、お客様に最適なユニフォームを提供するユニフォームコンシェルジュ。 現在では、後身の指導にアドバイザリーとしても尽力。 |
---|