会社からユニフォームを配布され「ズボンの裾上げは自分たちでやっておいてね。」と言われることってありませんか?他にも、仕事で急に必要になってズボンを買ってきたけど丈が合わず、翌日までに裾直しを自分でしないといけない!などなど…。こういうとき、普段からお裁縫をしている方は問題ないかもしれませんが、あまり得意じゃない人は戸惑ってしまいますよね。
そんな人のために、今回は自宅でユニフォームの「裾上げ・裾直し」するときにすぐ役立つ情報をまとめてみました!
「裾上げ・裾直し」を簡単におこなうにはどうすればいいのか、困っている人は是非とも参考にしてみてください。
裾上げの方法と縫い方
自宅でユニフォームを「裾上げ」する場合、代表的な方法は3種類です。この3種類は「裾上げ」するユニフォームをこれからどのような場所で、どのように使うかで選ぶべき方法が変わります。
手縫い(まつり縫い)
接客業などでスーツなどのフォーマルな服を着る人や、人前に立つことが多い仕事のときは、ズボンの縫い目が目立ちにくい手縫い(まつり縫い)がおすすめです。
必要な道具
ソーイングセット:縫い針・糸・糸切りバサミ・まち針
(アイロンもあれば)
長さを決める
裾上げするときに重要なのが長さです。
流行や好みもありますが、一般的な長さの目安は「かかと」あたりです。
(※地面と裾の距離が約1~2cmほど)
長さが決まったら、クリップやまち針で目印をつけます。
目印をつけたら、直した際に裾となる部分にアイロンがけしましょう。
アイロンがない場合は、
なにか硬いもので折り目をつけることで縫いやすくなりますよ。
まつり縫いの縫い方
手縫いの場合は、まつり縫いが一般的です。
まつり縫いとは、ステッチ(縫い目)が表に見えにくくするやり方で、
縫い目をなるべく見せたくない場合につかうのが一般的です。スーツなどで用いられることが多い方法ですね。
(この縫い方をミシンで縫うと「ルイス(すくい縫い)」と呼ばれることもあります。同じ意味なんです。)
手順
イラストで解説いたします。
1.針に糸を通し玉結びで止めます。
玉結びができない人は4、5回巻いて結び、余ってしまった部分の糸を切り落とす方法でも大丈夫です。
2.裾を三つ折りにします。
その後、三つ折りにした縫い代の裏から表に針を出します。
3.少し先(5mm 程)の下生地に織り糸を1~2本すくいます。
あまり多くをすくうと穿いたときの糸の見え方に影響するので気をつけてください。
4.織り糸をすくったまま、
三つ折りにした生地の裏側から針を出しましょう。
5.一連の流れを最後まで繰り返し続け、玉どめをして完成です。
- できる限り表に糸を見せないこと
- なるべく一本の糸で縫い付けること
- 均等の幅で縫い付けること
ミシン縫い(たたき縫い)
現場作業や工場勤務など、ハードな職場で使うのための作業ズボンなどで、頑丈に縫いたい場合はミシン縫い(たたき縫い)での裾上げがおすすめです。
必要な道具
家庭用ミシン・糸切りハサミ・まち針
(アイロンもあれば◎)
長さを決める
ミシンの場合も、手縫いと同じように裾上げしたい位置に目印をつけてアイロンをあてましょう。
たたき縫いの縫い方
ミシン縫いの場合は、たたき縫いが一般的です。
たたき縫いとは、ミシンなどで直線に縫いつけるやり方です。
耐久性に優れているので「丈夫さ」を求めるユニフォームには最適な縫い方です。
今まではスーツのズボンには「まつり縫い」が主流でしたが、最近は紳士服専門店でも丈夫な「たたき縫い」を推奨しているお店も増えています。
縫い目にこだわるよりも丈夫さを求める人が多くなっている証拠ですよね。
手順
1.裾を三つ折りにします。
2.生地に厚みのある側面の縫い目から縫っていきます。
3.一周する位置では、開始位置と重ねるように縫ってください。
- ゆっくり縫うこと
- 生地を引っ張りすぎないこと
ゆっくり縫うことでミシンの針折れを防ぎます。
生地を引っ張りすぎると、生地が伸びて縫い代が足りなくなる恐れがあるので、生地はおさえるだけにしてミシンを動かしましょう。
まつり縫いとたたき縫いの違い
たたき縫いで裾上げした場合の表に見える縫い目のイメージ比較です。
まつり縫いとは表面の縫い目が全然違うことがわかります。
裾上げテープ
職場でユニフォームを複数人で使っていたり、退職時は返却する場合など、他の人と着回す可能性がある場合はやり直しがしやすい裾上げテープがおすすめです。
必要な道具
裾上げテープ・アイロン・ハサミ・水
裾上げテープ
裾上げテープとは、ズボンの裾をアイロンで接着するだけで裾直しできるテープのことです。
手縫いやミシン縫いよりもスピーディーで簡単に仕上げることができます。
(※アイロン不可の生地には利用できません)
100円ショップなどでも販売しているので価格も安く、入手も簡単です。
手順
1.ズボンの裾を折り曲げ、折り目をつけた内側に裾上げテープを仮置きします。
2.裾上げテープを実際のズボン周囲の長さより2~3cm 長めに切ります。
3.裾上げテープを水で濡らし、水を絞ります。
※忘れやすいポイントなので注意!
4.仮置きした裾部分に置き、アイロンを3秒くらい押し当てて接着します。
- 一気にやらず、ちょっとずつアイロンを押し当て、生地のヨレに気をつけてください。
こちらでも【テープでの裾上げ方法】が確認できます。
どの方法で裾上げするか迷ったときは、上記の選び方を参考にすると間違いないと思います!ユニフォームやズボンの使いみちにあった裾直し方法を選びましょう。
どうしても困ったときは
ここまで読んでみたものの「自分ではできない…」と思った人が頼れる場所があります!
1.購入店
ほとんどのユニフォーム販売店では購入時に裾上げをしてくれるサービスがあります。
購入時のみ利用可能で、手元に届いた後では対応していないお店も多いですが、事情を説明したら対応してくれるかもしれません。
まずは買ったお店へ一度相談してみてください。
購入時における裾直しサービスの平均価格帯は、無料~700円ほどと思われます。
2.お直し専門店
どこの街でも「洋服のお直し」を専門としているお店があります。
例えば、全国チェーン店「ママのリフォーム」、「マジックミシン」、「ビック・ママ」のような会社から、主婦の在宅ワークまで大小さまざまな規模で「裾直し」サービスを提供しています。
お直し専門店での裾直しの平均価格帯は、1,000~1,500 円ほどと思われます。
3.クリーニング店
クリーニングを本業としていますが、オプションで裾直しを提供しているお店もあります。
本業のクリーニングより日数はかかりますが、クリーニング店へお願いすることもできるんです。
クリーニング店での裾直しの平均価格帯は、1,000~1,500 円ほどと思われます。
簡単に裾上げができるズボン
簡単に裾上げできるズボンがあることをご存知ですか?
折り込むだけの簡単すそあげタイプ
裾上げボタン付きタイプ
今後の購入時には、裾上げ機能つきズボンも検討してみてくださいね。
さいごに
裾直しは定期的にすることではないので、突然「裾直しやってきて」と言われると、誰しもドキッとしてしまいます。
慣れてしまえば簡単ですが、最初はどうすればいいのか戸惑いやすいものです。
こちらを読んだ皆様の裾直しに関するお悩みが、少しでも解消できていればと思います。
裾直しサービスのあるユニフォーム専門店では、皆さんからのご注文時の裾直しをお待ちしております!
各ユニフォーム専門店は、こちらからご覧ください。
■飲食店ユニフォームの通販【フードユニフォーム】はこちら
■医療白衣ユニフォームの通販【クリニックユニフォーム】はこちら
■事務服・OL制服・オフィスウェアの公式通販【オフィスユニフォーム】はこちら
■作業服・作業着の全品バーゲン通販【ワークユニフォーム】はこちら
※この記事は2019年2月19日時点での情報を基に書かれております。
この記事を監修してくれたユニフォーム博士
岩田 百志(いわた もとし) ユニフォームを販売して20年。 豊富な商品知識から、商品の特徴(素材・デザイン・機能面)を瞬時に判断し、お客様に最適なユニフォームを提供するユニフォームコンシェルジュ。 現在では、後身の指導にアドバイザリーとしても尽力。 |
縫い幅を広くしすぎると耐久性が落ちるので、幅に気をつけましょう。