普段着る洋服はもちろん、ユニフォームや制服を選ぶとき、ストレッチ機能があるものってとても魅力的ですよね。
ストレッチのある服は、動きやすさはもちろん、体にフィットすることですっきりしたシルエットに見せてくれます。
今回はストレッチ生地を深掘りし、改めてその魅力やすごさをご紹介します!
ストレッチ生地とは
ストレッチ生地は、タテ方向やヨコ方向などに伸びる生地のことを指します。
タテかヨコの一方向だけに伸びるストレッチ生地を、1wayストレッチと呼ばれ、主にヨコ方向に伸びるものが多いです。
そして、タテとヨコの二方向どちらにも伸びる生地を、2wayストレッチと呼びます。
4wayストレッチとは
タテ・ヨコ・ナナメに伸びる生地を4wayストレッチと表記している商品があります。
こちらは、厳密に言うと2wayストレッチと同じ意味です。
タテ・ヨコに伸びる2wayストレッチは、通常ナナメにも伸びます。
そのため、2wayストレッチ=4wayストレッチ、と覚えておいて問題ありません。
動きやすさに特化している商品の特長として4wayと謳われることがあるため、ストレッチ性に自信のある商品とも言えますね。
ストレッチ生地の特徴と魅力
1.どんな動きにもフィット
激しい動きをしてもフィットしやすく、着心地も良いです。
そのため、着ていてもストレスや疲れが溜まりにくいとも言えます。
スポーツウェアはストレッチが効いている商品ばかりですよね。
2.耐久性が高い
ストレッチ性のある生地は、その伸びる効果によって生地に対するダメージを軽減できるため、耐久性が高いのです。そして、1wayストレッチよりも、どの方向にも伸びる2wayストレッチの方が耐久性が高いといえます。
ストレッチがあると、伸びて破れやすくなるのでは?
そういうわけじゃなくて、例えば洗濯中は伸びることで生地へのダメージを軽減することができるんです。
服を脱ぐときも、ストレッチがあることで脱ぎやすく、破れにくいことに繋がります。
3.反発性(キックバック)があること
ストレッチ生地は伸びるだけではなく、伸びたあとに戻る力(キックバック)が発生します。
洗濯を繰り返しても、反発性があることで服が伸び伸びになってしまうことを防ぎ、美しいシルエットをキープできるのです。
ただし、ストレッチ性や反発性も、そのアイテムを長く使うことで劣化し、段々とその力は弱まってしまいます。
ストレッチ生地はなぜ伸びるのか
ストレッチ生地がどうして伸び縮みできるのかというと、ストレッチ性のある糸を使っている、もしくは、
ストレッチ性のある糸を使っていて、さらにストレッチしやすい織り方をしています。
ストレッチ性のある糸の代表的なものはポリウレタンです(別名・スパンデックス)。
ポリウレタンとは?
ゴムのように伸びる性質をもつめずらしい化学繊維のこと。
生地に数%含まれるだけでストレッチ性を出すことができ、着心地や動きやすさが格段にアップ。
ただし、経年劣化してしまうという弱点もあります。
有名なポリウレタン糸は旭化成「ロイカ®」。
良いポリウレタン糸を使うことで、ナチュラルで着心地の良いストレッチ生地が出来上がります。
ポリウレタン以外でもストレッチ性のある糸はあり、東レ・オペロンテックス「T400®」や、帝人フロンティア「ソロテックス®」はポリエステルの糸となっています。
これらは日本の高い技術が使われた糸であり、ユニフォームにも使用されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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この記事を監修してくれた生地のプロ
北潟 芳樹(きたがた よしき) 東京でアパレルブランドに勤務後、福井県の生地製造メーカーへ転職。その後、2020年にユニフォームネクスト株式会社へ入社。 服飾用語や生地全般の情報に精通しており、現在はユニフォームネクストYouTubeチャンネルで「生地のプロに聞く」シリーズで生地の知識を配信中。 |