トロピカルとは
細い糸で平織りで織られている織物のこと。
薄手で通気性が高く、軽いことが特徴のため夏用の衣服に使われることが多いです。
「トロピカル」という名称は、この生地がマレーシアやインドなど亜熱帯付近の地域で広まったことから、亜熱帯を意味する「トロピック」に由来するとされています。
もともとはウールを使った梳毛(そもう)織物でしたが、現在はポリエステルを使っているトロピカル素材が多くあり、そのため夏向けの衣服に使われるようになりました。
芝刈りのように表面の毛羽をカットする工程(クリア仕上げ)があることが特徴です。
ウールを使っているトロピカル生地は、ウールトロピカルやウールトロと呼ばれています。
ウールトロピカルもポリエステル製と同じく夏用の生地ではあるものの、ウールは吸湿することで熱を発するため、湿度の高い日本ではあまり涼しい素材として使われていないようです。
細い糸で綿密に織られていることから丈夫でハリがあり、ユニフォームでは主に夏用作業着としてよく使われている生地。
作業着としてのトロピカル生地は、ポリエステルと綿の混紡素材が多く使われています。
ポリエステルと綿で作られたトロピカル生地は、透け感がありさらっとした軽い肌触りが特徴です。
ユニまる博士
春夏用と秋冬用の作業着は見た目だと判別がしにくいけど、使っている生地で見分けることができるよ!通販で購入するときも確認してみてね!
この記事を監修してくれた生地のプロ
北潟 芳樹(きたがた よしき) 東京でアパレルブランドに勤務後、福井県の生地製造メーカーへ転職。その後、2020年にユニフォームネクスト株式会社へ入社。 服飾用語や生地全般の情報に精通しており、現在はユニフォームネクストYouTubeチャンネルで「生地のプロに聞く」シリーズで生地の知識を配信中。 |