
料理人やシェフと聞くと、白くて長いコック帽をかぶっている姿を思い浮かべる人が多いのではないかと思います。では、どうしてコック帽があのように長い形になったのか、みなさんご存知でしょうか?今回のユニフォーム豆知識では、コック帽が長くなった理由について特集します!
コック帽の始まり
コック帽をかぶるキッカケを作った人とは?
今では料理人の定番スタイルとして、当たり前のようにあるコック帽ですが、どうやって誕生したのかご存知でしょうか?
ある一説では、フランスの料理人アントナン・カレームが、お客さんのかぶっていた高さのある白いシルクハットを気に入り、厨房でも同じような帽子をかぶったのが始まりと言われています。

高さのある白いシルクハットを今に例えると、名探偵コナンに登場する怪盗キッドがかぶっている帽子のような感じですね!
当時は「国王のシェフかつシェフの帝王」と呼ばれるほどの有名なシェフであったため、他の料理人に広まり定着したのだそうです。
マリー=アントワーヌ(アントナン)・カレーム(Marie-Antoine(Antonin)Carême, 1784年6月8日 – 1833年1月12日)はフランスのシェフ・パティシエ。フランス料理の発展に大きく貢献し、当時は「国王のシェフかつシェフの帝王」と呼ばれていた。今日、カレームはいわゆる「有名シェフ」のさきがけ的人物として知られている。
参照元:http://10mtv.jp/pc/column/article.php?column_article_id=489
もう一つの説として、同じくフランスの料理人オーギュスト・エスコフィエが、背の低い自分の存在を目立たせるために長いコック帽をかぶり始めたという話もあります。
日本でコック帽が定着したのはいつ?
1927年に、日本の帝国ホテルがパリのリッツホテルにコックの留学生を派遣したのが始まりとされています。
修行を終え日本に帰国した留学生が、リッツホテルの「エスコフィエの帽子の逸話」を伝えたことがキッカケとなり、日本に広まったそうです。
長い帽子を被っていれば、人で込み合う調理場にいてもすぐに見つけられるので、とても合理的ですね。
コック帽の長さには意味がある!
さまざまな長さのコック帽がありますが、実はその長さにも意味があることをご存知でしょうか?特に日本では、コック帽の長さは料理人の地位の高さを表しています。
帝国ホテルの場合、
- 料理人見習い・・・18cm
- 7年以上のキャリアを持つ料理人・・・23cm
- 料理長またはそれ以上・・・35cm
また、リーガロイヤルホテルでは、
- 管理職・・・40cm
- それ以外の料理人・・・30cm
このような基準で決められています。
長いコック帽は、長年の努力と成果の証、とも言えそうですね!
コック帽の長さ=地位の高さは世界共通?
日本ではコック帽の長さで地位を示していますが、意外にもコック帽発祥の地であるフランスでは、そのような決まりはありません。
もし、エスコフィエの背がもう少し高かったら、日本のシェフたちの帽子事情は、まったく違うカタチになっていたかもしれませんね。
コック帽が発揮する効果とは?
効果1料理長を見つけやすい | |
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先ほどの説にもありましたが、コック帽の長さは存在を誇示するために活用できます。長いコック帽をかぶることで、目印となり料理長を見つけやすくなります。 |
効果2熱がこもらず蒸れない | |
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コック帽は頭の上に空間ができています。それにより、熱がこもらず頭が蒸れる心配はありません!また、髪の毛や汗が流れ落ちることを防げます。 |
効果3お客様からの信頼感がアップする | |
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帽子をかぶっていない料理人が作った料理は、なんとなく髪の毛や汗が入っているのではないか・・・と疑ってしまいますが、コック帽をかぶっている料理人が作った料理だったら、衛生的で安心して食べることができますよね。コック帽をかぶることは、お客様からの信頼感アップにも繋がります。 |
コック帽は重要なアイテム!
コック帽をかぶることは衛生面や、職場環境を清潔に保つうえでも、大事な役割を果たしてくれています。豆知識を通して、コック帽への関心を持ってもらえたなら幸いです。機能性はもちろん、素材や仕様にもこだわった、オススメのコック帽をご紹介します!
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衛生面にこだわりぬいたコック帽
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まとめ
コック帽子が長い理由について、いかがでしたか?
長い理由を知った上で、自分に合ったコック帽子選びに役立てていただければ嬉しいです!

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この記事を監修してくれたユニフォーム博士
![]() | 岩田 百志(いわた もとし) ユニフォームを販売して20年。 豊富な商品知識から、商品の特徴(素材・デザイン・機能面)を瞬時に判断し、お客様に最適なユニフォームを提供するユニフォームコンシェルジュ。 現在では、後身の指導にアドバイザリーとしても尽力。 |
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