アンダーアーマーやナイキなどの人気スポーツブランドが、ランニングやマラソン用のインナーとして制作・販売したことで、有名となったコンプレッション。
最近では作業服や作業着の下に着る、作業ユニフォームとしても人気なことを知っていますか?
まだ着たことがない人にとっては、重ね着して暑そうな印象のあるコンプレッションですが、吸汗機能や透湿機能などが備わった素材をつかっているため、夏でも暑さを感じさせないようになっています。
逆に冬も汗で蒸れず、防寒対策としての重ね着にも効果的なアイテムです。
そんなコンプレッションについて、 お客様から「実際の効果はどうなの?」と聞かれることも多いため、今回はコンプレッションの効果や機能をご紹介します。
コンプレッション(compression)とは
コンプレッションとは「圧縮、圧搾」を意味する英語が語源のインナーです。
身体に圧力をかけるインナーのため、生地には伸縮性があり、着用すると身体にぴったりフィットするよう、縫い目や縫い方まで工夫されて作られています。
コンプレッションの種類
コンプレッションは大きく分けて上半身用と下半身用があり、そのなかでも長袖や半袖、レディース用など用途によってさらに種類が分かれます。
着圧のある上半身用インナーのことを「コンプレッションウェア」と呼びます。
着圧のある下半身用インナーのことを「コンプレッションタイツ」、「コンプレッションパンツ」と呼びます。
下半身用には、ロングタイツ、ハーフタイツ、スパッツ、ゲイター(ふくらはぎ用)、ソックス、アームカバーなど、さまざまな種類があります。
また腕部分につけるアームカバータイプも人気です。
半袖の作業着やポロシャツを着た際に日焼け防止として身につけることもできます。
アームカバーについての詳しい記事はこちら
コンプレッションに期待できる効果・機能
コンプレッションを着ることで「疲れにくくなった」という話をよく耳にしますが、同じ作業をしているのに着るだけで疲労感が違うとは一体どういうことなのでしょうか。
どんな場面で、どのような効果・機能がコンプレッションを着ることで期待できるのかをまとめました。
仕事中に期待できる効果・機能
1.身体の負担軽減
コンプレッションウェアを着ることで、運動中の身体にどのような影響があるのかを
実験した研究チームがあります。
コンプレッションウェアの着用は、酸素摂取量には影響しないが、運動時の心拍数を低下させる
この研究結果から、運動中にコンプレッションウェアを着ることで、普段より心拍数をおさえられるということがわかりました。
こちらの研究結果を作業現場にあてはめると、コンプレッションウェアを着て作業することでいつもより息があがりにくい状態になるといえます。
いつもより呼吸をおさえて作業できることから、仕事中の身体への負担を減らすことが期待できるといえそうです。
コンプレッションを着て作業するだけで、身体への負担が軽減されるのはとても魅力的ですよね。
2.ケガの予防
コンプレッションには関節や筋肉の無理な動きをおさえるテーピング効果があります。
テーピングには、ケガ部分の固定だけでなく予防にも効果があると言われています。
そのためコンプレッションを着用することで作業中のケガ予防も期待できるといえるのです。
3.むくみの解消&血行促進
コンプレッションタイツは医療用レギンスがルーツと言われています。
足に圧をかけることで血液循環をうながします。
血行を促進することで筋肉の疲労を減らして足のむくみ解消をサポートしてくれます。
足のむくみを取るための着圧ソックスなどが人気ですが、それらと理屈は同じ。コンプレッションタイツやコンプレッションパンツで立ち仕事などのむくみ改善も期待できますね。
4.姿勢矯正
背筋を伸ばして肩を開くような着圧がかかるタイプのコンプレッションウェアを着ると、普段の姿勢にも良い効果が期待できます。姿勢が悪く猫背になりがちな人は、コンプレッションウェアを着るといつもより背筋が伸び、見た目の印象が改善さることも。
コンプレッションウェアを着ることで姿勢が良くなるというのは、コンプレッションが背筋を伸ばすサポートをするからです。
現場作業など、体を動かす人が着るものとして定着してきていますが、デスクワークなど動きが少ない人にもインナーとしてコンプレッションの着用はおすすめできます。
仕事後に期待できる効果・機能
疲労軽減・疲労回復
運動後の回復中におけるコンプレッションの長時間着用が、筋機能の回復を促進させることを示すものである
引用元:レジスタンス運動後の回復中におけるコンプレッションウェアの着用が筋機能の回復および筋損傷に及ぼす影響」後藤一成ほか 1 名より
※レジスタンス運動とは、筋肉に繰り返し抵抗をかけることです。
コンプレッションを着て筋肉を圧迫することで、筋肉のムダな動きや筋収縮力が低下するのを防いでくれます。
そのためいつもよりも疲労を軽減し、結果として回復を早める効果も期待できるのです。
同じ作業をしていても、コンプレッションを着ると回復が早いという説は、ムダな筋肉の動きを防ぐ効果によるものだと考えられます。
【コンプレッションで得られる効果まとめ】
- 身体への負担軽減
- ケガの予防
- むくみの解消、血行促進
- 姿勢矯正
- 疲労軽減と疲労回復
おすすめのコンプレッションウェアはこちら
さいごに
コンプレッションは、夏は涼しく、冬は暖かく、快適に作業するためにも今や作業現場で欠かせないアイテムの一つです。
快適な職場環境で作業するために、まだコンプレッションを使っていない人はぜひ一度手にとって、効果を試してみてください。作業着としてのコンプレッションは、あなたの強い味方になってくれるはずです。
コンプレッションが気になった人は、
ワークユニフォームの【コンプレッション特集】をご覧ください。
※この記事は、記事執筆時点での情報を基に書かれております。
この記事を監修してくれたユニフォーム博士
岩田 百志(いわた もとし) ユニフォームを販売して20年。 豊富な商品知識から、商品の特徴(素材・デザイン・機能面)を瞬時に判断し、お客様に最適なユニフォームを提供するユニフォームコンシェルジュ。現在では、後身の指導にアドバイザリーとしても尽力。 経験から得たユニフォームの基礎知識や販売のノウハウに至るまで、ユニフォームの魅力を日々伝えている。 |
一般的にコンプレッションとは、身体の動きをサポートするための高機能なインナーのことです。ぴったりフィットするように作られているので、身体のサイズに合っていない小さめのサイズを着ることはおすすめしません。