
裏地とは

裏地(うらじ)とは、裏生地(うらきじ)とも呼ばれる、衣服など布製品の内側に使われる生地のことです。
スーツのジャケットやスカートなどフォーマルなアイテムはもちろん、バッグやマスクなど様々な場面で裏地は使われています。
表地と似たような色の裏地も多いですが、デザイン性を高めるため敢えて柄物が使われている場合も。
この表地よりも華美な裏地になっているものを「裏勝り」と呼びます。
裏地をつける目的
すべりを良くして着脱しやすくする
スーツのジャケットなどストレッチ性がない服に、滑りの良い素材の裏地をつけることで着脱がしやすくなります。
着ている時も、服が身体に引っかかりにくくなったり、静電気の防止にも繋がるようです。
表生地を補強する
表生地が薄手だと、耐久性が低く傷みやすいですよね。
薄手でさらに裏地がない衣服の場合、身体との摩擦で服が傷みやすくなってしまいます。
耐久性のある生地を裏地にすることで、服全体の耐久性をアップさせることができるのです。
シルエットを美しく保つ
上記の補強から、服の耐久性を上げることで、シルエットを美しく保つことにも繋がります。
また裏地によるすべりを良くする効果で、身体に引っかかりにくくなり、綺麗に着こなすことができるのです。
透け防止

薄手の生地や淡い色の生地で裏地がない服は、下着が透けてしまうことがあります。
スカートやパンツなどのボトムスについている裏地は、透け防止が主な目的です。
ユニフォーム用のパンツだと、白やシルバーなどの淡いカラーのものにだけ透け防止の裏地がついている場合もあります。
保温性を高める
コートなどアウターの裏地には、衣服内の暖かい空気が逃げないようにする目的もあるのです。
この裏地が起毛素材などの保温性素材だと、より暖かさアップするアイテムになりますね。
おしゃれ
裏勝りなど、コートやジャケットなど裏地だけ柄物が使われているものもありますよね。
見えない部分にあえてこだわることで、おしゃれ度を上げ、着こなしの幅を広げることができるんです。
裏地に使われる生地や素材
裏地には様々な種類があります。
用途によって使う素材や生地が変わってきますが、丈夫で取り扱いやすいため多く使われているのがポリエステルやナイロンなどの合成繊維です。
比較的安価なこともあり、様々な衣料品の裏地に使われています。
肌ざわりの良さを重視するなら、天然素材の綿(コットン)やレーヨンの裏地を使っているものがおすすめです。
スーツなどのジャケットやコートなど高級感を出したいアイテムの裏地には、シルクやキュプラといった素材が使われています。
キュプラは綿から作られた再生繊維のため肌触りがよく、絹(シルク)のような光沢があることが特徴です。

制服やユニフォームを選ぶときは、目的に合わせた裏地がついているか確認すると長持ちして愛着のわく服を選べるよ!
