白衣・スクラブ

Q. 医療現場用シューズはどのようにして生まれたのでしょうか?

オリンピック選手やプロ野球選手のシューズに焦点があたりがちですが、そんな特別なシューズばかりをつくっているわけではありません。むしろ、広く一般に向けたシューズづくりにより多くの時間を費やしています。そしてさらに、その中で培ってきた技術や経験を生かし、スポーツの枠を超えたシューズの研究開発にも取り組むようになりました。そのひとつとして始まったのが、医療現場で働く人のためのシューズ開発です。
立ちっぱなしで動き回っている看護師さんの足の負担を軽減し、滑って転倒するなどの事故を防ぎたいという思いを込めて、地道な研究開発を続けています。

Q. 医療現場用シューズの一番のポイントは?

滑りにくく足への負担が少ないソールの開発です。
医療現場で働く人たちは1日1万歩を歩くと言われています。その足をサポートするため、世界で活躍する多くのアスリートを支えてきたスポーツシューズの技術を応用して、「歩きやすく、心地よく、足への負担が少ない」シューズの開発を目指しました。
医療現場用としてのポイントは、ラクに歩行できる安定性と、濡れた床での歩行をサポートするグリップ性を重視したソール。
材料も構造も自社で開発できるという強みを存分に生かした、医療現場用シューズができたと思っています。

Q. 開発にあたって、大切にされたことは?

アシックスではシューズ開発において「クッション性」「安定性」「通気性」「フィット性」「軽量性」「グリップ性」「耐久性」「屈曲性」の8つの機能を重視しています。
それらに加え、医療現場用シューズとして特に大切にしたのは「足の負担を軽減」する機能。
さらに「脱ぎ履きしやすさ」「履き心地」にも配慮しました。
今後はさらに現場の声を集めて、医療現場特有のニーズにもっと応えていきたいと思いますし、この経験を生かして、患者さん用のシューズにも挑戦していきたいと思っています。