ペルチェベストの仕組みと効果|冷たさは?冷却時間どれくらいもつ?

空調服や水冷服など、様々な暑さ対策グッズが販売され、夏の猛暑対策は例年進化し続けています。それぞれのアイテムにはメリット・デメリットがあり、仕事で使用する中で、「これは自分の仕事には向いてないな…」など、用途によって使い分ける必要性もでてきました。今回は、暑さ対策第三勢力とも言われる、ペルチェ式クーラーを取り入れて体を冷やす、話題のペルチェベストについて調べてみました!


このページの目次
  1. ペルチェベストとは
    1. ペルチェベストの仕組み
    2. ペルチェベストの使用方法
    3. ペルチェベストのメリット・デメリット
  2. ペルチェベストの選び方
    1. ペルチェベストの種類と特徴
    2. ペルチェベストのサイズ選び
  3. ペルチェベストの効果的な使い方
    1. ペルチェベストの正しい装着方法
    2. ペルチェベストの下に着るインナー
    3. ペルチェベストは空調服と併用しても大丈夫?
  4. 初めてペルチェベストを購入する方におすすめ商品

ペルチェベストとは

ペルチェ式クーラーベスト
ペルチェ式クーラーベスト

ペルチェ素子を利用した冷却ベストのこと。空調服のように衣服そのものが膨張することもなく、ファンユニットによる音の大きさも気になりません。冷却ベストのように冷水や冷却ボトルの交換も不要で、今とても注目されている暑さ対策グッズです。

ペルチェベストの仕組み

エアコンなどに使用されている半導体素子「ペルチェ素子」を使ったペルチェ式クーラーをバッテリーと接続することで、冷却させます。それをベストに取り付け、首元や脇下部分を重点的に冷やすことで、暑さ対策をおこないます。
電源を入れると瞬時に冷たくなるため、効率的に体を冷やすことができます。

ペルチェベストの使用方法

ペルチェベスト
ペルチェ式クーラー取り付け方法

ベストにペルチェ式クーラーを取り付けます。
ベスト内の内側接続部分にペルチェ式クーラーを溝に合わせはめ込み、ベスト外側接続部分には通気スペーサー(※ペルチェベストの種類によっては付属しないこともあります)を取り付けます。
そしてペルチェ式クーラーとバッテリーを接続し、電源を入れれば、すぐに冷却が開始されます。

ペルチェベストのメリット・デメリット

ペルチェベストのメリット

ペルチェベストのメリット


アイスベストや水冷服といった、空調服以外の暑さ対策アイテムも年々充実しています。ですが、保冷剤となるアイスパックの予備が必要だったり、冷水ボトルの交換が必要、という手間がありました。
ペルチェベストは、「とける」ことがないため、交換する手間が発生しないというメリットがあります!

またペルチェベストは脇や首元を集中的に冷やすことで、深部体温を下げることができます。
それにより、疲れが溜まりにくくなったり、体温を下げて熱中症のリスクを減らすことが期待できるというメリットもあるのです。

ペルチェベストのデメリット

ペルチェベストのデメリット


ペルチェベストの冷却箇所は決まっているので、着用する方の体型によっては冷却箇所が変わってしまい、微細な調整がしにくい、という点がデメリットです。
脇下部分を冷やすことで冷却効果が高まりますが、人によって横にズレてしまうなど、個人差があるところが懸念されます。

もう一点、ペルチェ式クーラーをずっと体の同じ部分に当て続けることで、冷たさを感じにくくなってしまうそうです。体がその冷たさに慣れてしまう、という感覚に近く、同じ冷たさをずっと感じられるわけではないそうです。

ペルチェベストの選び方

ペルチェベストの種類と特徴

いろんな作業着メーカーからペルチェベストが発売されていますが、メーカーによってペルチェ式クーラーを付ける部位や数が異なる場合があります。
セットで販売されているペルチェ式クーラーは、3つや4つのものが多いですが、ベスト部分への取付口がたくさんついており、使用する人の体型に合わせて付ける箇所を変えられるものもあるようです。

「マイナス◯◯℃」というキャッチコピーについて

商品のパッケージや紹介する部分に書いてある「マイナス◯◯℃」というキャッチコピーですが、ペルチェ式クーラーの表面温度を表しているわけではありません。
こういった表記は、着用時の環境温度から「マイナス◯◯℃」に感じられる冷却温度設定、という意味だそうです。
そのため、使用する環境によって冷たさの感じ方は変わってくる可能性があります。

ペルチェベストのサイズ選び

ペルチェベストは、体にフィットしないと冷却効果を感じにくくなってしまいます。
アジャスターベルトなどで調節することもできますが、できるだけ体型にあったサイズを選ぶようにしましょう。

サイズが大きいと脇下部分とペルチェ式クーラーがズレてしまうことも
サイズが大きいと脇下部分とペルチェ式クーラーがズレてしまうことも

ペルチェベストの効果的な使い方

ペルチェベストの正しい装着方法

ペルチェ式クーラーをセットした状態で、適切なインナーの上に着用してください。
冷却している状態のペルチェ式クーラーを素肌に当てないようにすることが重要です。

ペルチェベストの下に着るインナー

接触冷感などの夏用コンプレッションウェアをインナーに着用しましょう。
吸汗速乾機能のあるコンプレッションウェアを着用することで、より涼しさを感じられます。



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春夏用コンプレッションウェア

ペルチェベストは空調服と併用しても大丈夫?

ペルチェ式クーラーには排熱する際に温かい空気が排出されます。その部分を空調服などのウェアで塞いでしまうと、冷却効果が弱まってしまうことがあるからです。
そのため、販売メーカーによっては、空調服と合わせて使用することを推奨していない場合もあります。重ね着して着用したい場合は、選ぶ際に注意が必要です。
通気スペーサーを装備できるなど、排熱に考慮されたペルチェベストを選びましょう。

初めてペルチェベストを購入する方におすすめ商品

クロダルマ KS2100 ペルチェ式クーラーベスト

ペルチェ式クーラーベスト・デバイスフルセット(20-KS2100)
ペルチェ式クーラーベスト・デバイスフルセット(20-KS2100)
暑い夏の新提案!

排熱効果を高めるスペーサー付き

排熱を考慮した通気スペーサー
排熱を考慮した通気スペーサー

前述したように、ペルチェ式クーラーは排熱するため、それを塞いでしまうと冷却効果が弱まってしまいます。
このクロダルマのペルチェベストは、通気スペーサーを付けることで、上から空調服などを着用しても排熱を妨げず、冷却効果を落としません。

可動式アジャスターベルトでサイズ調整が可能

サイズはアジャスターで調整可能
サイズはアジャスターで調整可能

2つのアジャスターベルトがついており、微細なサイズ調整が可能です。
このアジャスターベルトは上下にスライドすることも可能なので、体型に合わせてサイズ調整がおこなえます。

軽量バッテリー

軽量バッテリーも魅力
軽量バッテリーも魅力

メーカーによってセット販売されているバッテリーも様々ですが、こちらのペルチェベストのバッテリーは130gの軽量バッテリーです。装着したときの負担感を少しでも減らすため、軽量のミニバッテリーを採用しています。


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ペルチェベスト紹介動画はこちら

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この記事を監修してくれたユニフォーム博士

岩田百志 岩田 百志(いわた もとし)
ユニフォームを販売して20年。
豊富な商品知識から、商品の特徴(素材・デザイン・機能面)を瞬時に判断し、お客様に最適なユニフォームを提供するユニフォームコンシェルジュ。

現在では、後身の指導にアドバイザリーとしても尽力。
経験から得たユニフォームの基礎知識や販売のノウハウに至るまで、ユニフォームの魅力を日々伝えている。