
空調服や水冷服など、様々な暑さ対策グッズが販売され、夏の猛暑対策は例年進化し続けています。
それぞれのアイテムにはメリット・デメリットがあり、仕事で使用する中で、「これは自分の仕事には向いてないな…」など、用途によって使い分ける必要性もでてきました。
今回は、暑さ対策第三勢力とも言われる、ペルチェ式クーラーを取り入れて体を冷やす、話題のペルチェベストについて調べてみました!
ペルチェベストとは

ペルチェ素子を利用した冷却ベストのこと。
空調服のように衣服そのものが膨張することもなく、ファンユニットによる音の大きさも気になりません。
冷却ベストのように冷水や冷却ボトルの交換も不要で、今とても注目されている暑さ対策グッズです。
\ペルチェベストの特集ページはこちら/

ペルチェベストの仕組み

エアコンなどに使用されている半導体素子「ペルチェ素子」を使ったペルチェ式クーラーをバッテリーと接続することで、冷却させます。それをベストに取り付け、首元や脇下部分を重点的に冷やすことで、暑さ対策をおこないます。
電源を入れると瞬時に冷たくなるため、効率的に体を冷やすことができます。
ペルチェベストの使用方法


ベストにペルチェ式クーラーを取り付けます。
ベスト内の内側接続部分にペルチェ式クーラーを溝に合わせはめ込み、ベスト外側接続部分には通気スペーサー(※ペルチェベストの種類によっては付属しないこともあります)を取り付けます。
そしてペルチェ式クーラーとバッテリーを接続し、電源を入れれば、すぐに冷却が開始されます。
ペルチェベストのメリット・デメリット
ペルチェベストのメリット

アイスベストや水冷服といった、空調服以外の暑さ対策アイテムも年々充実しています。ですが、保冷剤となるアイスパックの予備が必要だったり、冷水ボトルの交換が必要、という手間がありました。
ペルチェベストは、「とける」ことがないため、交換する手間が発生しないというメリットがあります!
またペルチェベストは脇や首元を集中的に冷やすことで、深部体温を下げることができます。
それにより、疲れが溜まりにくくなったり、体温を下げて熱中症のリスクを減らすことが期待できるというメリットもあるのです。
ペルチェベストのデメリット

ペルチェベストの冷却箇所は決まっているので、着用する方の体型によっては冷却箇所が変わってしまい、微細な調整がしにくい、という点がデメリットです。
脇下部分を冷やすことで冷却効果が高まりますが、人によって横にズレてしまうなど、個人差があるところが懸念されます。
もう一点、ペルチェ式クーラーをずっと体の同じ部分に当て続けることで、冷たさを感じにくくなってしまうそうです。体がその冷たさに慣れてしまう、という感覚に近く、同じ冷たさをずっと感じられるわけではないそうです。
ペルチェベスト・空調服・水冷服の違い
暑さ対策ウェアには「ペルチェベスト」「空調服」「水冷服」の3タイプがありますが、それぞれ冷却方式や適した環境が異なります。
| ペルチェベスト | 空調服 | 水冷服 | |
| 冷却方法 | ペルチェ素子が冷たくなる | ファンで服内に風を送ることで汗を気化 | チューブ内に冷水を循環させて冷却 |
| 冷却の即効性 | 高い | 中程度 | 高い |
| 涼しさの持続力 | 中程度(バッテリー次第) | 中~高 | 高(ポンプ、保冷剤次第) |
| 使用感・重さ | 静音、軽量 | 軽量だが膨らみが気になる場合も | やや重く、水が漏れる可能性がある |
| 価格帯 | やや高め(2万円~3万円) | 高め(2万円~4万円前後) ※バッテリーやファンも含む | やや高め(2万円程度) |
| 適したシーン | 倉庫作業、運転作業、粉塵のある現場、屋外イベントや警備など | 建設現場、屋外作業全般など | 建設現場、農作業、レジャーシーン、粉塵のある現場など |
ペルチェベストの選び方
ペルチェベストの種類と特徴
いろんな作業着メーカーからペルチェベストが発売されていますが、メーカーによってペルチェ式クーラーを付ける部位や数が異なる場合があります。
セットで販売されているペルチェ式クーラーは、3つや4つのものが多いですが、ベスト部分への取付口がたくさんついており、使用する人の体型に合わせて付ける箇所を変えられるものもあるようです。
「マイナス◯◯℃」というキャッチコピーについて
商品のパッケージや紹介する部分に書いてある「マイナス◯◯℃」というキャッチコピーですが、ペルチェ式クーラーの表面温度を表しているわけではありません。
こういった表記は、着用時の環境温度から「マイナス◯◯℃」に感じられる冷却温度設定、という意味だそうです。
そのため、使用する環境によって冷たさの感じ方は変わってくる可能性があります。
ペルチェベストのサイズ選び
ペルチェベストは、体にフィットしないと冷却効果を感じにくくなってしまいます。
アジャスターベルトなどで調節することもできますが、できるだけ体型にあったサイズを選ぶようにしましょう。

ペルチェベストの効果的な使い方
ペルチェベストの正しい装着方法
ペルチェ式クーラーをセットした状態で、適切なインナーの上に着用してください。
冷却している状態のペルチェ式クーラーを素肌に当てないようにすることが重要です。
ペルチェベストの下に着るインナー
接触冷感などの夏用コンプレッションウェアをインナーに着用しましょう。
吸汗速乾機能のあるコンプレッションウェアを着用することで、より涼しさを感じられます。
\おすすめのコンプレッションウェアはこちら/

ペルチェベストは空調服と併用しても大丈夫?
ペルチェ式クーラーは排熱する際に温かい空気が排出されます。
その部分を空調服などのウェアで塞いでしまうと、冷却効果が弱まってしまうことがあります。
そのため、販売メーカーによっては、空調服と合わせて使用することを推奨していない場合もあります。重ね着して着用したい場合は、選ぶ際に注意が必要です。
通気スペーサーを装備できるなど、排熱に考慮されたペルチェベストを選びましょう。
ペルチェベストの最適な使用環境
ペルチェベストが活躍しやすいのは、以下のような環境です。
- 粉塵や湿度の高い場所
- 静かさの求められる場所
- 動きが多い環境
粉塵や湿度の高い場所では、ファンの故障や冷却効果の低下が懸念されるため、ペルチェベストの使用が適しています。
また、オフィスのような屋内で静かな環境では、ファンの音が気になる場合があるため、静音性に優れたペルチェベストが向いています。
動きが多い作業では、軽量でフィット感のあるアイテムを選ぶことで、作業効率の維持が可能です。
初めてペルチェベストを購入する方におすすめ商品
バートル アイスクラフト ペルチェベスト(03-IC101S)
](https://www.uniformnext.com/upload/fileupload/orange/work/item/03-ic101s_1.jpg)


▼おすすめポイント
- 大人気メーカー・バートルからついにペルチェベストが登場
- 頸動脈を冷やし体温の上昇を効果的に抑える
- バートルのペルチェベストは襟高設計で首元の太い動脈を冷却
- 薄手なので空調服やエアークラフトなどのインナーにも最適
- 強・弱の2段階調節が可能
強は約3.5時間(-18℃)、弱は約5時間(-12℃)
さらに60秒冷却→13秒停止を繰り返すスウェイモードも搭載 - コンパクトバッテリー、ペルチェファンユニットが付属
- FREEサイズ、XLサイズの2サイズ展開
▶バートル アイスクラフト ペルチェベスト[男女兼用](03-IC101S)をもっと詳しく見る
クロダルマ KS2100 ペルチェ式クーラーベスト


排熱効果を高めるスペーサー付き

前述したように、ペルチェ式クーラーは排熱するため、それを塞いでしまうと冷却効果が弱まってしまいます。
このクロダルマのペルチェベストは、通気スペーサーを付けることで、上から空調服などを着用しても排熱を妨げず、冷却効果を落としません。
可動式アジャスターベルトでサイズ調整が可能

2つのアジャスターベルトがついており、微細なサイズ調整が可能です。
このアジャスターベルトは上下にスライドすることも可能なので、体型に合わせてサイズ調整がおこなえます。
軽量バッテリー

メーカーによってセット販売されているバッテリーも様々ですが、こちらのペルチェベストのバッテリーは130gの軽量バッテリーです。装着したときの負担感を少しでも減らすため、軽量のミニバッテリーを採用しています。
▶ペルチェ式クーラーベスト・デバイスフルセット(20-KS2100)をもっと詳しく見る
\ペルチェベストの特集ページはこちら/

ペルチェベスト紹介動画はこちら
まとめ
ペルチェベストは、静音性と即効性に優れ、屋内作業や移動時にも快適です。
保冷剤を使うアイスベストや、水冷服の冷水ボトルのような交換の手間が必要ないため、低負担で高い冷却効果を実感できます。
メーカーによって冷却部位や効果が異なるので、本記事を参考に、自分に合ったペルチェベストを選んで夏を快適に過ごしましょう。
熱中症対策関連記事はこちら
この記事を監修してくれたユニフォーム博士
![]() | 岩田 百志(いわた もとし) ユニフォームを販売して20年。 豊富な商品知識から、商品の特徴(素材・デザイン・機能面)を瞬時に判断し、お客様に最適なユニフォームを提供するユニフォームコンシェルジュ。 現在では、後身の指導にアドバイザリーとしても尽力。 |
|---|









