ダンガリーとは
ダンガリーとは、経(タテ)糸に染色していない白い糸、緯(ヨコ)糸に濃紺などで先染めした色糸を使用した、綾織りまたは平織りした生地のことです。
よく似た生地にデニムがあります。一般的に織り物は経糸が生地の表側に、緯糸が生地の裏側にあらわれます。そのため、ダンガリー生地の表面は白い部分が多くあらわれ、デニムよりも色が薄く独特の色ムラが特徴的な生地となります。
綾織りが主流でしたが、現在では平織りも増えていて、より粗くカジュアルな印象のものが多いです。
発祥の地であるインドの「Dungri(ダンガリ)」が名前の由来と言われているよ。
ダンガリーの特徴
独特な奥行きのある色ムラ
淡色や濃色のインディゴカラーの色ムラにより、カジュアルな雰囲気に仕上がります。白糸が多く表にあらわれるため見た目も軽くなり、爽やかさを感じられます。着る人を選ばず、他のアイテムと合わせやすいのもポイントです。
薄手で軽く肌触りが良い
ダンガリーは薄手で軽く、着心地の良さが特徴です。その特徴から、シャツの生地として採用されることも多く「ダンガリーシャツ」の名前で有名です。涼しくて、透け感も気にせず使えるため、春夏向けの衣類の生地としても使用されます。
優れた耐久性とイージーケア
綾織り生地の一種であるダンガリーはワークウェアに使われていた生地です。そのため、丈夫で取り扱いが簡単です。摩擦にも強く耐久性があり、デニムと同様に自宅での水洗いが可能です。
味わい深い変化が楽しめる
着用し洗濯を続けることで、生地が柔らかくなり色落ちも味わい深くなります。使うほどに身体に馴染みやすくなり、長く愛用するにもおすすめの生地です。
取扱いの注意点
染色したばかりのインディゴ糸は、汗や水に濡れることで色落ち・色移りすることが多く、着用前に2~3回洗濯してから使用することをおすすめします。その際は、白いものと分けて洗いましょう。
デニム・シャンブレーとの違い
そっくりな生地としてデニム・シャンブレーがあります。どれも先染めの糸を使用し、経糸と緯糸の一方に色糸、もう片方に白糸を使用しています。
・デニム
ダンガリーと逆で、経糸に色糸・緯糸に白糸を使用した厚手の綾織り生地です。表側に色糸が多くあらわれます。ダンガリーよりも色が濃く、厚手で丈夫なものが多いです。
デニムはボトムス素材として、ダンガリーはシャツ素材に使われることが多いんだ。
・シャンブレー
デニムと同様に、経糸に色糸・緯糸に白糸を使用した平織りの生地です。平織りのため色糸と白糸が表面に交互にあらわれ、生地はそれぞれの糸の中間色になります。薄手でシャツや裏地として使用されます。