vol.10 福井県医療生活協同組合 光陽生協病院様

なぜ仕事にはユニフォームが必要なのか。ユニフォームを着るとどんな効果があるのか。このコーナーでは、ユニフォームにこだわりのある仕事人にスポットを当て、ユニフォームに対する想い、お気に入りのポイントや失敗談、そして仕事のよもやま話まで赤裸々に語っていただきます。第10回目は、地域の願いに応えて、安心できる医療と介護を追求する「光陽生協病院」様です。リハビリテーション科のユニフォームとして「ジップスクラブ®」と「白パンツ」を採用していただいてから1年が経ちますが、今回改めて、採用した理由や、動きの多いリハビリスタッフが実際に着用してみて感じたことをお聞きしました。
光陽生協病院様

寺島様 人物紹介:光陽生協病院
リハビリテーション科 理学療法士 主任 寺島 千春様

患者さんの日常生活をおこなう上で基本となる動作の改善をサポートしています。理学療法士として患者さんの気持ちを受け止めて、安心できる雰囲気や環境づくりに心掛けている。

以下:寺島様:

(H29.11現在)

「ジップスクラブ®」とは?

現場の声から生まれた「羽織って着る」ジップスクラブ®
ワーキングユニフォームメーカーのフォークが独自に考案した機構で実現し、2014年度グッドデザイン賞を受賞しました。かぶらずに羽織って着られ、スピーディに脱ぎ着できるだけでなく、着脱時に化粧や髪の乱れるのを防ぎます。
ジップスクラブ®のデザインは意匠登録されています。(意匠登録1491398号)ジップスクラブ®はフォーク株式会社の商標登録です。ジップスクラブ®(登録第5634858号)

CONTENTS 1分でわかるユニフォーム×仕事人

└看護師さんと全く違うユニフォームで患者さんにリハスタッフを認識してもらう。

└ユニフォームを変えて悩みを解消!安心の透けない白パンツはリハスタッフの必需品。

└かっこよさを重視し、男女同じユニフォームで一体感が生まれる。

└信頼関係の築きやすさを活かし、患者さんの身近な存在になる。

>>今回のユニフォームはこちら

患者さんに職種を認識してもらえるユニフォーム選び

寺島様インタビュー姿ユニフォーム姿でお話してくださる寺島様

―ユニフォームを変えたきっかけは何ですか?

寺島様:私は15年同じユニフォームを着用していたのですが、3人しかいなかったリハスタッフが今は7人に増え、若い職員が増えたことで新ユニフォームの声が挙がりました。また、以前リハスタッフは上下白のユニフォームを着用していたのですが、ちょうどそのとき、看護師さんは上下水色のユニフォームから上下白のユニフォームに変える検討を始めていました。もともと患者さんから看護師さんと間違えて呼ばれることもあり、ユニフォームの色を変えることで職種の違いを明確にしたいという想いも重なり、思い切って変えることになりました。

―そうだったんですね。ユニフォームが白からネイビーに変わってから、看護師さんと声をかけられることが少なくなりましたか?

寺島様:以前よりは看護師さんと声をかけられることが少なくなったと思います。声を掛けられても、「看護師さんに伝えてきて」と言われたり、担当が違う患者さんからもリハビリのことで質問されたりするようになりました。ユニフォームを見て、リハスタッフだと認識してもらえていると感じます。

―他でも部署ごとに色を変えたユニフォームが多いですね。

寺島様:目に見える効果があるんだなと実感しています。

女性に優しいものが、実は男性にも優しかった?

―今回のユニフォームを採用した理由と、ユニフォーム選びのポイントを教えてください。

寺島様:今までずっと昔ながらのケーシー上下の白のユニフォームを着用していて、色付きのユニフォームを採用してみたいという気持ちが始まりですね。
同じ系列の敦賀のリハスタッフが、かぶるタイプのスクラブを着用していたんです。それを見て、かっこいい印象を受けて「最近流行っているよね」と同僚と話していました。カタログもいっぱい見て、いろんなところで意見をもらいました。

―そうだったんですね。

寺島様:たくさんのサンプルがある中で、4種類ぐらいに絞りこんで、皆で試着しました。上着が白のパターンも絞って、いくつか着用してみたのですが、「上着が色付きで、パンツが白の組み合わせがしっくりくるね」となりました。私はパンツが白ではなくなることを期待していたのですが、悩んだ結果、パンツは白になりました。

―白のパンツの色を変えたかった理由は、白だと透けるという理由からですか?

寺島様:そうですね。以前履いていたパンツが白で薄くて透け防止も付いていないものだったからです。

―気になるところですよね。自分の気持ちもありますし、患者さんが透けてるものを見たときにどう感じるのかを考えると、透け防止は必須なのかと思います。

寺島様:特に女性は気を使うので、以前の白パンツの下にスパッツを履いたりして、防止できていたのですが、意外と男性の職員の方が下着が透けていましたね(笑)。

―今は透けていないですか?

寺島様:今は透けていないですね。

―男性というのは、盲点でしたね(笑)。
透け防止というと女性に優しい印象だったのですが、男性にも優しいのですね。

寺島様:男性職員本人は気にしていなかったみたいですが(笑)。ただ患者さんからどう見えるかを考えると透け防止は大事だと思います。

―リハビリだと、サポートするときに力が入ってきたりすると、より透けやすかったりしますよね。

寺島様:今回のパンツは、「透け防止がついているね」ということで、上着が色付きにするならパンツは透けないなら白でいいかということで採用しました。

白パンツ 76-6007EW 透けにくい白パンツで安心して働けます

―実際の履き心地はどうですか?

寺島様:リハスタッフからは「もう少し伸び縮みするといいかな」という意見がありました。ストレッチ性が低いので、膝が少しつっぱる感じがしますね。

―部署によって求められる機能性が変わってくるんだろうなと感じるのですが、どうですか?

寺島様:リハビリは動きが大きく、しゃがんだり、膝をついたりするので、ストレッチ性が重要になってきますね。

患者さんへのリハビリ風景これだけ動くリハビリのお仕事なので、ストレッチ機能は重要です

患者さんへのリハビリ風景2リハビリテーション科のスタッフは常に体を動かしています

―ジップスクラブ®の着心地はどうですか?

寺島様:スクラブは皆とても気に入っています。
ファスナーがついているので着用が楽ですね。女性としては髪型が崩れないのが嬉しいですね。男性はかぶりでもよいと言っていたんです。

―着る人のことを考えるとジップタイプは、女性に優しいものなのかなと思いますね。

寺島様:そうだと思います。似たようなかぶって着るタイプもあったのですが、私はそれが嫌で、ジップタイプの中でいくつか選びました。

ジップスクラブ 76-7023SC着脱が簡単なジップスクラブ®が好評です

―なぜ、ダークネイビーを選ばれたのですか?

寺島様:ネイビーとバーガンディと悩んでいて、個人的にはバーガンディでもよかったのですが、男性も似合うとなるとネイビーで、どうせなら、男女一緒の色がいいなと思ってネイビーを選びました。

―色選びは難しいですね。

寺島様:昔ながらの白のイメージはありますが、リハビリなど動くことが多い部署は、カラフルな色を取り入れている所も多いですね。
かっこいいとか、統一感で色を選んでもいいように思います。

ユニフォームで病院の印象や、スタッフの気持ちも変える!

リハビリスタッフリハスタッフの全員が同じユニフォームをそろえて、一体感が生まれました

―ユニフォームを変えてからの反応はいかがですか?

寺島様:他の施設からもいいねと言われましたね。すっきりみえるなど、褒めてもらえました。着用者からは、気持ちがピシッとなったと言ってもらえました。評価は良くて気に入ってますね。

―そのお言葉が聞けて嬉しいです。

―新しいユニフォームを着用するとどういう心境になりますか?目に見えない効果やメリットはありますか?

寺島様:ただの仕事着というだけではなく、一体感は生まれたかもしれないですね。以前のユニフォームは、デザインが細身だったこともあり、シルエットなどが苦手で着用できないスタッフがいました。また、女性と男性で違う種類の白のユニフォームを着用していたので、白というだけの統一感だったんです。今回のユニフォームは明らかに皆一緒なので、リハスタッフ内の統一感がありますね。
それに、事務長がとても喜んでいましたね。

―事務長はユニフォームのどのような点を重視していたのですか?

寺島様:かっこよさを重視していましたね。

―清潔感もあってきれいな病院の印象やイメージアップにも繋がりますしね。

―基本的には、年中半袖ですか?長袖インナーは着用しないのでしょうか。

寺島様:そうですね。私は、雪が降る寒い時期は着たりしますね。通常はずっと半袖のままですね。以前スタッフで、白いケーシーにインナーを着て、変な感じになるので、袖の長さまでたくし上げて着ている人もいましたね。それに比べて今回のは、インナーとも合わせやすいです。

―洗濯はどうしていますか?

寺島様:今は制服をひとり5着購入しているので、医療用のクリーニング屋さんにまとめて一括で洗濯に出していますね。
以前はひとり3着だったのですが、一時期ノロウィルスの感染症が流行っていて、「必ず毎日着替えなさいよ」と言われたときに、3着では回らず困ったことがありました。それを教訓に、対策として5着購入になりました。

―医療用のクリーニング屋さんで洗濯だと濃色の場合、色落ちしやすく、毛羽立ったりダメージも多いのですが、色落ちはしていないでしょうか?

寺島様:そうですね。今のところは大丈夫です。

―洗濯やお取り扱いの面でお困りごとはありませんか?

寺島様:ネイビーの色に関していうと、ゴム手袋が触れた際にパウダーの白い粉が付いて入り込んでしまいます。払っただけでは取れにくく、洗わないと取れないので大変ですね。以前は白い制服に白い粉がついても分からなかったのですが、ネイビーだと目立ってしまいます。白い制服は、血液や汚れが目立っていたのですが、ネイビーは粉汚れが目立ちますね。

―なるほど。以前も付いてはいたけど白い制服なので目立たなかったんですね。

―PHSは左胸ポケットに入れているのですか?

寺島様:そうですね。
他のスタッフから、右脇にあるポケットがどのように活用したらいいのか分からないという質問がありました。

―PHSを入れるポケットです。重さが分散されるようになっていて、腕の上げ下げの際も重さを感じにくくなっています。

寺島様:なるほど、そうだったんですね。私は左胸に入れているのですが、左胸だと屈むと落ちてしまうので、こちらの方がいいかもしれないですね。
PHSは私しか持たないので、スタッフは、ペンを入れようとしたら深すぎて取れなくなったみたいです。

重量拡散PHSポケット右脇下に、機能的なPHSポケット付きで重さが四方に分散され、動きを妨げません

―常に常備しているものは、何があるのでしょうか?

寺島様:時計、メモ帳、ペン、はさみ、はんこを右腰のポケットに入れています。母の手作りのキルティングの柔らかい布の仕切りポケットを入れて使用しています。そのまま入れるとばらばらになってしまうので。
でも、仕切りが多いと応用ができなくなるので、このくらいでもいいのかと思いますね。

便利な右腰ポケット寺島様の右腰ポケットは母親の手作りの仕切りポケットを使用し、工夫して上手に収納されています

刺繍入りスクラブ襟、袖、縦のラインで使用しているターコイズのカラーと同じ色の刺繍

―リハビリテーション科の方の制服は、どこが傷みやすくなってきますか?

寺島様:私は、最初の10年は買い替えもせず同じユニフォームを着用していて、汚れもそんなに目立っていませんでした。

―10年はすごいですね。

寺島様:足を開くことが多いので、股の部分が引っ張られて、ほつれたりすることはあったみたいです。他にはペンの蓋を閉め忘れて入れてしまい、ポケットの下が汚れているスタッフはいましたね(笑)。

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安心できる雰囲気や環境づくりを目指して

寺島様のインタビュー姿2素敵な笑顔で話してくださる寺島様

―寺島様が心がけていることや、病院として患者さんに対して大事にしていることはありますか?

寺島様:医療の方では痛くて辛いこともあり、患者さんから疑問や不満、苦情を聞くこともあるのですが、リハビリは信頼関係を築きやすいので、患者さんの気持ちを受け止めて、安心して医療を受けてもらえるような環境づくりに心掛けていますね。20分マンツーマンでリハビリをおこなうので、患者さんとゆっくり話しもできて、看護師さんより信頼関係が築きやすい環境にあると思います。
リハビリ室に来てやっと落ち着かれる患者さんも多く、話をしていて感謝されることもあるので、やりがいを感じますね。患者さんのお体の状態を見ながら、起き上がりからリハビリとして患者さんを見られるので、近い感じで関われることが、患者さんにとっても自分たちにとっても良いのかもしれません。

集団レク午後から基本の体操レクリエーションが開催され、楽しみながら参加できます

―リハビリのお仕事をやろうと思ったきっかけは何ですか?

寺島様:母が看護師をしていたので、職場体験をして、医療系の仕事に就こうかなと思って、検査技師、レントゲン技師、リハビリを体験しました。人と話すのが元々苦手だったのですが、リハビリの人が楽しそうに話をして仕事をしていたのを見て、この仕事は患者さんに与えられることがすごくたくさんあるなと感じました。実際にリハビリの仕事をやっていく中でやりがいがあって案外自分に向いていたなと感じました。

―寺島様が感じたことを職場体験にくる学生さんたちに伝えられるといいですね。

―色んな業種で、働く人が集まらないと聞くのですが、いかがですか?

寺島様:どうなんですかね。都会では新しくいろんな事業所が増えてリハビリと言っても多様に働く場所があると思いますが、福井の場合は比較的飽和状態で、逆に仕事に就く場所が少なくなっているように感じます。
現在7名勤務していますが、病院以外にも訪問看護や介護分野の事業所にリハスタッフを送りだしたりしました。みんな辞めずに、同じ系列で働いているので嬉しいです。

―いいですね。辞めずに働いていると、患者さんも顔馴染みのスタッフがいてくれた方が安心しますよね。

寺島様:そうですね。技術的なこともありますが、いつも同じスタッフがいるというのは患者さんにとっても安心していただけると思います。

―本日はお忙しい中、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

光陽生協病院内絵画が飾られた安心できる待合室。

インタビューを終えて

今回の取材を通して、ユニフォームを変えることで、気持ちや印象が変わるだけでなく、さまざまな効果があることを知りました。リハビリ科で同じユニフォームに揃えることで一体感が生まれ、仕事へのモチベーションアップにも繋がっていました。それだけでなく、患者さんが看護師さんとリハビリ科を認識してもらう目に見える効果があり、ユニフォームの役割を改めて実感することができました。
また、寺島様がユニフォームを、愛着を持って着用されているのを拝見して、ユニフォームを選んでいただけたことに光栄に感じ、リハビリ科で心がけている「安心できる雰囲気づくり」「患者さんと身近な存在でありたい」というのが自然に実現されているのが伝わってきました。
これからも、お客様のニーズ、新しい時代にあった最高のユニフォームをご提案ができるよう努めていきます。

福井県医療生活協同組合 光陽生協病院
http://hospital.koyo-gr.jp/

住所:福井県福井市光陽3丁目10-24
電話:0776-24-5009


written by 北川葉子